バニワラ

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あいぽんから送られてきたバニワラの写真。バニワラについて知っている
ことは病気のおばあちゃんがいることくらいだけれど、バニワラについて
たくさん考えた。
おばあちゃんを可哀想に思って、この空に向かってあいぽんが泣いてしまった事。
それでものんびりとしたバニワラの日常がある事。
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バニワラにはマニーシャのおかあさん方のおばあちゃん達親戚が住んでいる。リシケシから南、山道を超えて一時間のところ。私も連れて行ってもらうので正確な場所は実は知らない。リシケシが山に囲まれてガンジス川沿いであるのに比べて、バニワラは平地で麦畑が一面に広がっているのどかな田舎だ。もちろん観光客はいない。
去年はヨガの修行を一日お休みして、マニーシャ達とおばあちゃんのお家に泊まりに行った。初対面でもぎゅっと抱きしめてくれたおばあちゃん細い腕と愛らしい顔を今でも覚えている。夜まで暑い一日で屋上で親戚の子たちとマニーシャと寝たのだった。おばあちゃんや親戚にまた是非来てねと言われて、今回一年ぶりに訪ねることになった。お婆ちゃんは子宮癌で、年を取り過ぎ体力がないので手術ができない。痛み止めの注射も体が受け入れず施すことができない。2週間ほどチャンディガルの大きな病院に入院していたが、落ち着いたので自宅療養になったところだった。10分置きにトイレへ行くが、食べ物はほとんど食べることができていない。
1年ぶりに会うおばあちゃんは親戚に囲まれてベッドの上に力なく寝ていた。
ルビーみたいなザクロの実をマニーシャのお兄ちゃんのラヴィカンが一粒づつ食べさせる。私も手をマッサージする。元々細かったおばあちゃんだが、増々細く小さくなってた。
帰り道。雨期で、晴れ間の少ない日々だったが、雨がすっかり上がって久しぶりの青空。
真っ白い雲が山の裾野からもくもく上がってきて、空に画を描く。雲と空の境がうっすらとピンク色だ。
美しい夕方に向かって行く。
神様は痛みとこの空の美しさ両方を私たちの前に提示する。
私たちがコントロールできないものはあまりに多いのに人生はとても短いなと思う。

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