2011年1月26日 Comment 0 私と自転車 自転車には小学生のころいわゆるママチャリに乗っていて、それ以来は、日常的に自転車のある生活というのはしていなかった。再び私が自転車に出逢ったのは、今から7,8年前でtakeshi君に自転車での通勤をすすめられてからだ。taekshi君に手伝ってもらい、すぐに自転車を買った。4万円ほどする自転車だった。 4万は高額だったが、通勤に使う新たな交通手段だと思って、迷わず購入した。 当時は目黒に住んでいたが、そこから三茶、中目黒、代官山、渋谷、恵比寿、広尾、六本木、新宿へは自転車でよく行った。銀座や目白へ遠出したことも懐かしい。どこへ行くか決まると、まずは自転車で行けるかどうかを検討した。ある年の瀬の寒い一日、二子玉川を経由して稲城まで行き、そこから下って蒲田、羽田、川崎太子に行ったのは自転車での初の大冒険となった。 沖縄や、北海道へ自転車を持って行ったのは最高だった。 沖縄の波照間島で月明かりを頼りに、サトウキビ畑の間を走り、ヤギの群に遭遇したのは、思い起こしてもまるでおとぎ話の世界だった。黒島のクモの巣が張った朝日に光っていた小道も。 北海道の知床半島をひたすら走ったのは、本当に疲れたけどいい思い出だ。 私にとっては、なかなかハードで過酷なこともしばしあったけど、歩くでもなく、電車でもなく移動する自転車のスピード。目に留まるものや、流れる風景がなぜだか他の移動手段に比べて 全然違って目に映る。 歩いたり走るのと同様、自分の力で、でもぐんぐんと前に進んで行く感覚。 自転車を日常的に取り入れて楽しんで使う生活に、誇りとまで大げさではないが、自負もあった。 ロジェラペビーのドキュメンタリーもまた私の自転車に対する想いに影響を与えている。 ツールドフランスの選手だったラペビーはおじいさんになってもなお、自転車を長距離走らせている。 その姿は実にクールで憧れてしまう。ママチャリを大事にして日常的に乗っている人もまた 魅力的である。 — 狭山に越してきてから、めっきり自転車に乗る機会が減ってしまったが、それでもなるべく自転車で移動するようにしている。 今の季節は、自転車で出かけると、少々寒い。あたりまえだけど。 冷たい空気が肺に思いっきり入ってきて少し痛いのも、風に吹かれた体の疲労感とは別に頭がすっきりしているのも冬の自転車ならではの感覚。 夕暮れの長い自分の影を追って走ったり、影と並んで走ったりするのもとても楽しい。