てのひらまつり

去年は数時間訪れただけだった「てのひらまつり」に今年は一泊で参加した。
こういう規模でやっているフェスというのは少ないながらもいくつも
あるのだろうがてのひらまつりはとにかく商業的でない。

信じられないことに、キャンプ場の厚意で無料で使用させてもらっている
のだという。今年はピーク時、1000人ぐらい来場者がいたのだが、何泊しても
入場料無料だ。
売っているドリンクもお茶ならば100円〜だし、売っているものは全て手作り
品だというのに高くはない。

僕らの近くのテントの男はこういうフェスをまわっているらしい。よる、彼は時おり
ギターを弾きながら焚き火を囲み、僕たちと屈託なく話してくれた。
キャンプ場のあちこちで火がたかれていたので、僕らは持ってきた薪を手に
すでにある焚き火に参加したのだった。福島でも良さそうなフェスがあるらしい。
乾いた薪はパチパチとよく燃える。

去年のbe-inではじめて知った、太陽発電だけで夜まで電力をまかなうシステムは、
このフェスでいわゆる実地試験をしながら改良されている。電波で音を飛ばし、
受信機とセットになった小さいスピーカーを会場に多数配置することで大音量にせず
にくまなく音を届かせることができるのだという。
ステージのある会場と、キャンプ地は少し離れていて、全体としての一体感が
なくなってしまうのでスピーカーがキャンプ場にも設置してある。
音はそんなに大きくはないのだけど、今ステージでは何が行なわているのかがわかる
ようになっている。
夜9時ころ、子供が寝ているのでスピーカーの音を切って欲しいという要望が出たが、
「こういうお祭りなんです、仕方ないんです。子供は眠いときはそれでも眠れます」と
対応したらしい。僕的になんか新しい。
いいんだか悪いんだか、もう超越してる。

それにしても、主催の方が言っていた「三日間だけの理想的な現実」。
多くのことを考えさせられる。

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