2010年1月15日 Comment 1 いつだって大切なこと 友人から送られてきたメールより。 (星川淳/TUP) —————— 考えて欲しいこと —————— 数年前にシアトルで行われたスペシャルオリンピックでのことだ。 9人の選手たちが100ヤード走のスタートラインに立っていた。 選手は全員が心身障害者だ。号砲とともに、全員がスタート。 全力疾走ではないものの、ともかくゴールを目指し、勝つために 走っているという息づかいが感じられた。 しかし一人の少年がアスファルトにつまずき、2回も転んで 泣き出した。残る8人は、少年の泣き声が聞こえると、スピ ードをおとして振り返った。そして全員が向きを変えて 後戻りしたのだ。8人の選手全員が。 一人のダウン症の少女は、かがんで少年にキスをし、 「こうすると痛くなくなるわ」と言った。そして9人で 腕を組んで、ゴールまで歩いた。競技場にいた人たち 全員が立ち上がり、声援がしばらくの間やまなかった。 そこに居合わせていた人たちは、今でもこの話を口にする。 なぜ? なぜなら、心の奥深くで、皆が次のことを知っているから。 今生で大切なのは、自分が勝つとなどという小さな目標では ないこと。 たとえそのために、自分のペースをおとし、進路を変える ことになろうとも、他者の勝利を助けることこそが大切だ ということを。 「ろうそくが別のろうそくに灯をうつしても、何も減りはしないのです」 (翻訳:乾 真由美/TUP) 七つ森書館:『世界は変えられる』より