2003年10月11日 Comment 0 すべてのささいな事柄 きのうの夜こーじまちゃんが出かけていたので「すべてのささいな事柄」を観た。 精神病の療養施設の年に一度行われる演劇のイベントまでの記録。 静寂の中で狂人が呟く一言。 多分3ヶ月間くらいの撮影期間だったろう。イベントのあと、また静寂が戻り、日常が始まる。 主人公的存在の患者が最後に外の社会へメッセージを贈る。 「体の具合を見てもらうのに医者には相談しない事!」 なぜこれがエンタテイメントとして成立するのか。ニコラ・フィリベール監督の作品は、いつも閉ざされた世界を題材としている。 ろう学校、寒村の小学校、そして今回の精神病療養施設。次回も同じ手法でいくのか。 編集的には、トランジション一切無し、次のシーンの画を突然3~4秒挿入する、カットの間でオーディオだけかぶらせる、 など前作「音のない世界で」と同じ。 技術的には、音がとてもいい。カメラワークがとても落ち着いている、速いズームなど一度しかなかった。それもカメラマンが 無意識にやってしまったもののようだ。風景などもズームなし、人の動きを追う時だけわずかにある程度だ。