2008年7月11日 Comment 1 虫のいのち ここ数ヶ月の話ですが、小さい虫を思いやるようになりました。 かつては、蚊やハエなんかをプチッと何の意識もせず、特にゴキブリは当然のごとく 自らの手で殺してました。何がきっかけということではないのだけど、 虫を殺すことを止めました。今でも癖で蚊を叩こうとしてしまうのですが、ああなんて恐ろしいことを しようとしたんだろうと思い直します。 7年ほどまえ私はしばらく北インドのとある町で(いまは有名なんだろうな)チベット人に囲まれて 生活をしていました。蚊やハエも多くて、蚊にさされると人の倍刺されたところが病む私は 迷わず腕に止まった蚊をペチリ。するとチベタンの友達がおお、なんてことするんだー。と言ったのです。それからきれいなバラが庭にあるので、切り花にして飾ることをすすめたら、それにも、え〜!と言われました。腕についた虫を思わず叩きそうになったとき、いつもそれらのことを思い出します。 彼らはむしろ小さいものの命をとても大事にします。ヤク(牛のような家畜)は食べるけど、魚は食べません。 文化的な理由からそういう習慣なのでしょうが、このことから今さらになって私が学ぶことは、自分が守れる命を守るということです。 自分はスーパーに日々並ぶ肉を止めることもできないし、 ペットショップに居る犬やねこを全て買い取ることも無理があります。そしてそうした現実をみると心がキシリとします。 でもそういう悲しい現実に嘆く前に目の前にいる小さな命を大切にしてやることは自分にもできるのです。全ての命はつながっている、チベット仏教の教えです。私は特に仏教徒ではありませんが、素敵な 考え方だと思っています。