コペンハーゲン

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コペンハーゲンの11月は東京よりもずいぶん寒かった。
真冬にはマイナス15度にもなるそうだ。
駅でたった一つしかない券売機が壊れていて困っていたところ、自分の回数券を分けてくれて、
乗り換えまで教えてくれた女の子がいたけれど、デンマークはそんなやさしさが自然に表現できる国。
チェコでよく見た光景だが、バスや地下鉄でおばあさんが杖ついて乗ってくると即時に誰かが席を譲る。
おばあさんは、「ジェクイ(ありがとう)」と言って座る。譲る側、譲られる側のどちらにも迷いはない。
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ただ、チェコでは足の悪いおばあさんが本当にわかりやすく杖をついてるので気づくのはすごく簡単
なのだが、しかし、「一駅だけだから」「大丈夫だから」などと、譲られた席を断る人もいなかった。
やさしさを受け入れる準備ができているのだろう。周りの視線を気にするだとか、すんなり座ったら
遠慮がないと思われるだとか、日本だったらありがちな、いろんな迷いがないのが気持ちいい。
「ちょっとは遠慮しなさいよ」の言葉に表されるマイナスの気遣いが自分の周りでは行き過ぎているように思う。
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デンマークでは自転車が多い。街が小さいのでどこでも自転車通勤できるし、東京と違って坂がないので
楽なのだろう。 また、自転車にベビーカーをつないで子供を保育所に自転車で連れて行く人も大勢いる。
赤ちゃんが排気ガスを吸ってしまうことは気にならないのだろうか、それとも東京と比べてずいぶん排気ガス
は少ないのかもしれない。
会社では偉そうな渋いスーツ姿の男性がベビーカー付の自転車をこいで赤ちゃんとともに出勤しているのは
あまりに見慣れない風景だった。やさしい雰囲気。
旅行中知り合ったカナダ人の女性は赤ちゃんができたら必ず大きい車が要るといっていた。自転車は考えら
れないと。どこに行くにも大きいRV車で赤ちゃんを運ぶのだろう。絶対的にそのほうが安全で快適で、
優れているんだろうなあ。でもそういう社会は自分は好きではない気がする。

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