貨物エレベーターと現代美術の一日

故障したノートパソコンを修理に出すついでに、ギャラリーに行こうという計画を思いついた。
故障は3回目なので、何が原因なのか実際に修理している人に話を聞きたいと思い、
販売店に聞いた修理品の送付先に直接行ってみた。
江東区の第一倉庫3Fという住所だ。夢の島に近い。
東西線東陽町駅から歩くと、このあたりのスケールの違いに驚いた。
ビルの敷地には庭園があるのは当たり前、集合住宅の回りも、空き地のような中途半端な空間
がそこらじゅうにあった。銀座や東京駅からそんなに離れていないのに、地価がそんなに低いのだろうか?
と疑問に思った。倉庫地帯に入り、駅から歩くこと30分、やっと目的の住所の番地まで来たが、
フォークリフトやトラックばかり、会社名もない。「ちがうかなあ」あきらめかけた頃、パソコンメーカー
のロゴの入ったワゴン車が目に入り、やっと確信を持つことができた。
トラックやコンテナのあいだをすり抜け、建物の中に入ると、どうやら大きな貨物エレベーターでしか3階に
上がれないようだ。
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「普段はお請けしないんですが・・・」と突然の来訪にも丁寧に対応してくれて、
パソコンの修理は請けてもらったが、なんとここではノートパソコンの修理はしないという。
このPCを買った横浜青葉台の販売店に相談したら、秋葉原のサポートセンターに送って
修理してもらうといわれ、秋葉原のサポートセンターに聞いたらまたそこから送って修理してもらうという
事だったので、ここが最終地点かと思ったら、まだ先があった。運送費だけで結構かかるのではないか。
モントリオールで修理した時は、小さいPCショップで受付してくれて、その奥でインド人技術者が修理、
その日の夕方には受け取れたのに、日本では構造が複雑すぎて、向こう側が見えない。
PCに限らず、いろんな事にいえると思った。
 その後”日本のベニス”と呼ばれる東陽町のカナールエリアを歩き、東京都現代美術館のある公園へ。
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ここでみちみち買ったバタールに、持参した具をはさんで昼食となった。もう日が傾いて、寒かった。
白河清澄庭園を過ぎて、橋の手前に目指すギャラリーの住所はあった。しかしまたどうみても倉庫にしか
見えない。すると、ギャラリーの案内があり、やはりここでいいのだと分かった。差し押さえ物件、老朽化、
あるいは近い将来取り壊し予定の大きな建物を、ギャラリーとして利用するという、こういう感覚は
モントリオールでギャラリーめぐりをしていた時になじみがある。「日本にもこういうところがあるんだ」
という感想だった。
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Hiromi Yoshii のギャラリー。遠くから見ると女の人の顔に見える。ドット模様の彫刻。他にもたくさんの
ギャラリーがある。
日経BPのレポート

Category:DIARY

長野県佐久市望月在住。フリーランスのWEBデザイナー、WEBディレクター、グラフィックデザイナー。動物が好きでベジタリアン。ヨガと瞑想が日課のヨガ修行者。

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