木曽周遊旅 阿寺渓谷 DAY 2

幹線道路から曲がって渓谷入口で、すでに歓声があがった。

なにこれ、すごいじゃん。ふだん、登山口に向かう時に見るような渓谷とは全然違う色をしている。この一番寒い時期に、渓谷なんてよくないかもしれないと内心心配していたが、この川を見たらそれは消し飛んでしまった。またまた、僕らのほかは誰もいない。公衆トイレも閉まっている。

地面は凍っていたけど、その上に薄く粉雪が乗っているせいで、危なげなく歩くことができた。僕たちは夏にここに来るときを想像しながら歩いた。あそこで泳いだら最高だとか、ここは飛び込めそうだ、とか。

阿寺渓谷をGoogleMapで見ると、このあたりの山には集落もなく、真ん中の広大なエリアが赤沢自然休養林になっている。ここは日本に制度ができてから最初に自然休養林に指定されたところで、当時から日本でも指折りの豊かな森だったことが窺える。また衛星写真で見ると森にはいくつもの箇所で筋が放射線状に伸びていて、おそらく有名な木曽檜の搬出の経路なのだろう、定期的な間伐が活発に行われているのだろうなと想像できる。林業についてはよく知らないが、林道のつけ方も昔からの確立されたやり方が受け継がれていれば、斜面が崩れることもなく、雨水が地面に浸透し、豊かな地下水脈から透明な地下水が湧き出しこのような清流が保たれるのだろう。

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